スーツはサイジングが9割
あなたはスーツが似合うモデル体型イケメン?
Yesの方はたぶん見なくても困らないでしょう。
逆に、「スーツが似合わないね」といわれる方には、役に立つでしょう。
何を隠そう、小柄な僕がスーツを克服するために学んだことだから。
タイトルで述べた通り、スーツはサイジングで大きく印象が変わるものです。 サイズの合っていないスーツは印象をみすぼらしくしますが、良いサイジングは上乗せしてくれます。
スーツは紳士服とも言いますね。
正しいサイズの紳士服は、その名の通りあなたを紳士に見せる。
サイジングで、大事な要素から順番に押さえていきましょう。
1. スラックスの裾
当たり前だろうと言われますが、これは本当に大切です。 とりあえず、ハーフクッションと言われる長さで調整してもらいましょう。
まともにスーツを扱っている店員なら対応してくれます。
2. ジャケットの肩幅
これが二番目? 意外に思われるかもしれません。 実際のところ、洋服屋の店員もここは二の次にしていることが多いのです。
だけど、これはあえて強調しておきたいことなのです。
結論をいうと右が正解で、左は避けるべきです。
型の継ぎ目が肩の端にピッタリ来ていることが大事です。 最近は、ジャストサイズの啓蒙がいきすぎて、かえって左のようにパツパツの人が増えてます。
左だと、体が大きい人は筋肉質でもデブに見えるし、細身の人は痩せぎすに見えます。
そのうえ、肩が圧迫されるので動きづらく、肩こりの原因になってしまうのです。 もしサイズが合っていれば逆三角形シルエットを作り、男性的な精悍さを演出してくれるし、腕も動かしやすくなるのです。 是非合わせましょう。
3. スラックスのウェスト幅
ベルトを着けなくても概ね正しい位置で止まるぐらいの幅にしましょう。 あまりに緩いと、ベルトを着けたときに巾着袋のように皺が寄って残念なことになります。
4. ジャケットの着丈
これは試着室の鏡でわりとすぐ気づくでしょう。 ビジネスやフォーマルであれば、過不足なくヒップが3/4程度隠れる長さを選びましょう。
短すぎるジャケットは、ヒップがはっきり出てしまいます。 これは婦人服のディティールで、オーソドックスな「紳士服」には似つかわしくないものです。
既製品で、微妙に長すぎる場合は着丈詰めもできますが、せいぜい1cm程度にとどめるべきです。 それ以上は、ポケットの位置がずれて見えるので、避けるのが無難です。
小柄な人は特に、ここはシビアにサイジングする必要があります。
5. ジャケットの袖丈
意外と大事な点です。ここで「着られている感」が出てしまう人がけっこういます。
袖は長すぎてはいけない。 極端な話、手の甲が半分ぐらい隠れると、「萌え袖」になってしまうのです。
「萌え袖」は、きっちり見せたいスーツときわめて相性が悪いのはいうまでもありません。。
腕を下したときに、シャツの袖口が5~10mm程度、腕時計が半分程度見えている必要があります。
(シャツの袖丈が短すぎてもいけない)
6. ジャケットのウェスト
ボタンを留めたときに、シワが寄らないギリギリの細さがジャストです。 もし、肩幅とウェストが合っていれば、かなり綺麗な逆三角形になります。
細すぎると、動きづらくなるし服の寿命を縮める原因になります。 シワの出ない方が小綺麗な印象にもなるので、意識しましょう。
気づけば当たり前。だけど、見落としがちな点。
こういったサイジングを丁寧にやっていけば、それだけで着こなしに差がつきます。
普通の生地の、何の変哲もない紺やグレーの無地でも、良いスーツに見えるものです。
そして、あなたがモデル体型でなくても、スーツは体型をエンハンスしてくれます。
反対に、サイジングが甘いと、上品な光沢の高級生地や目を引く個性的な柄物生地も魅力半減です。
既製品でいいサイズがなくとも、セミオーダーならば5000~10000円程度の上乗せで買えたりします。 ぜひともこだわってみましょう。
参考書籍
予算抑えめでできるお作法を知りたい人向け
スーツをがっつり掘り下げたい人向け